旅立ちの朝
それは、遠い過去の話...ではない。
昨日の朝のことである。
いつものように安城店に出勤する私は、玄関近くに鎮座している「ピョン太郎君」に
「行ってきます」と挨拶?をして出かけようとしていた。
しかし、どうもピョン太郎君の様子がおかしいのだ...私の野生の感?
我が家には、玄関右側向かって水場があるのだが
しばらく様子を見ていると、芝生の生い茂った庭の方ににぴょんぴょんはねて、向かっているではないか(生きているから、ある意味当たり前だが)
「何日もの間、この場所を離れようとしなかったのに」
一緒にピョン太郎君の旅立ちを見送ろうと、洗濯ものを裏で干しているカミさんを呼んだのであった
「大変だ。ピョン太郎君が、野生に返ろうとしている!はよ〜見にこんかい!」
という、私の渾身の叫びに、カミさんの返事は
「アホな事言ってないで、早く店にお行き」
まあ、当然と言えば当然だが。忙しい開店前の朝に、感動の別れに浸っている時間はないのだ...
しかし、短いながらも一緒に過ごした数日間(彼は玄関にへばりついていただけだが...)
確かに彼は我が家の一員だった。
世界ウルルン滞在記だったら、今まさに「泣き」の場面なんですけど。
この一番視聴率のボルテージがぐんぐん上がってクライマックスに突入する瞬間(意味不明)
ピョン太郎君の最後の勇士を記録に残そうとデジカメを用意するのだが、間に合わなかった...無念
振り返りもせず、芝生の荒野へと旅立ったピョン太郎君。
あらいぐまラスカルの最終回のように「ぴょんたろ〜く〜ん!」と叫びはしなかったものの
また一つ、大きな別れを体験して大人の階段を登った私、なので、あった。
で、あった...はずなんですが
つづく